東京パラリンピックでも注目の競技の1つである卓球ですが、歴史は古く1960年の第一回大会から正式競技として実施されています。
パラリンピックでは、立位・車いす・知的障害の3つ(さらに細かく分類されます)に分かれていて、シングルスと団体戦が行われます。
既にシングルスは始まっていますが、今回はオリンピックでも注目の高かった団体戦に注目してみたいと思います。
オリンピックとパラリンピックでは何が違うのか、ルールも含めてまとめてみたのでご紹介したいと思います。
パラリンピックとオリンピックの卓球団体戦の違いは?
まずはパラリンピックとオリンピックの団体戦の違いを見ていきます。
【試合方式】
- オリンピック:ダブルス1試合/シングルス4試合
- パラリンピック:ダブルス1試合/シングルス2試合
上記の通り、ダブルスの試合数は1試合で同じですが、シングルスが2試合とオリンピックよりも少なくなっています。
先に2試合を取ったチームが「勝利」となります。
パラリンピックとオリンピックでの大きな違いは、この【試合方式】で、基本的なルールや使用する卓球台、ラケット、ボールに関してはオリンピックと同じものとなっています。
パラリンピック卓球団体戦の基本的なルールは?
基本的なルールは同じとなっていますが、パラリンピックならではのルールもあります。
まずは基本的なルールをご紹介します。
基本的なルール
試合方式はトーナメント方式となっていて、5ゲームマッチ、1ゲーム11点先取制となっています。
これはオリンピックでも同じです。
パラリンピックでの団体戦の順番
1チームの人数は2人もしくは3人となっていて、3人編成のチームは3番目の選手はダブルスのみに出場可能となっています。
- 第1試合:ダブルス
- 第2試合:シングルス
- 第3試合:シングルス
の順で行われ、先に2勝したチームが「勝利」となります。
第1試合にダブルスが行われるのは、オリンピックも同じですが、オリンピックではシングルスがもう1試合行われます。
※パラリンピックでは、リオ大会で実施されていた「3位決定戦」がなくなり、準決勝の敗者は2人とも(団体戦では2チームとも)3位(銅メダル)となります。
車いすの卓球のルール
これまで見てきたように、試合方式や試合の流れといった基本的なルールはほぼオリンピックと変わりませんが、車いすの障害クラスには特別なルールがあります。
【卓球台について】
卓球台のサイズやネットの高さは通常と同じものを使用しますが、車いすの選手は基本的に脚を卓球台の下に入れてプレーするので、卓球台の脚がエンドラインから40cm以上離れた高さのものを使用します。
【車いすについて】
車いすは、座位が高いほど有利だと言われているので、クッションの高さは最大で15cmまでと決められています。
また、車いすの選手は、立って(車いすから尻を浮かせる等)プレーすることは出来ません。
両脚の太ももの裏側がシートやクッションに付いていなければ「立っている」と見なされてしまい、その状態でボールを打つと反則になります。
※反則の場合、相手に1ポイント追加されます。
【サーブについて】
車いすの選手がサーブを打つ際は、サーブが相手コートのサイドラインを横切って通過した場合や、サーブのボールが相手コートで静止またはネット方向に戻った場合はやり直しとなります。
【ダブルスについて】
車いす卓球のダブルスでは、ペアを組む選手はお互いに車いすがセンターラインを越えて相手側へ移動することはできません。
ただし、レシーブ後はボールを交互に打たなくても良いルールとなっています。
【その他】
- サーブやレシーブの順番は、一般の試合と同じ順番となっています。
- ボールを打った後に体勢を整える場合は、卓球台を動かさないことを条件に表面に触れることが出来ます。
パラリンピック卓球団体戦の日程は?
卓球の団体戦の日程ですが、
8月31日(火)~9月3日(金)までの予定となっています。
障がいのクラスによって男子で6つのクラス、女子で4つのクラスに分かれて順位を競います。
8月31日(火)
- 男子団体 クラス9-10(立位) 1回戦
- 男子団体 クラス4-5(車いす) 1回戦
- 男子団体 クラス6-7(立位) 1回戦
- 女子団体 クラス4-5(車いす) 準々決勝
- 男子団体 クラス1-2(車いす) 準々決勝
- 女子団体 クラス6-8(立位) 準々決勝
- 男子団体 クラス8(立位) 準々決勝
- 女子団体 クラス1-3(車いす) 準々決勝
- 男子団体 クラス4-5(車いす) 準々決勝
- 男子団体 クラス9-10(立位) 準々決勝
- 男子団体 クラス3(車いす) 準々決勝
- 男子団体 クラス6-7(立位) 準々決勝
9月1日(水)
- 男子団体 クラス4-5(車いす) 準決勝
- 女子団体 クラス9-10(立位) 準々決勝
- 男子団体 クラス8(立位) 準決勝
- 女子団体 クラス1-3(車いす) 準決勝
- 男子団体 クラス3(車いす) 準決勝
- 男子団体 クラス9-10(立位) 準決勝
- 女子団体 クラス6-8(立位) 準決勝
- 男子団体 クラス1-2(車いす) 準決勝
- 男子団体 クラス6-7(立位) 準決勝
- 女子団体 クラス4-5(車いす) 準決勝
- 女子団体 クラス9-10(立位) 準決勝
9月2日(木)
- 男子団体 クラス4-5(車いす) 決勝
- 女子団体 クラス6-8(立位) 決勝
- 女子団体 クラス1-3(車いす) 決勝
- 男子団体 クラス8(立位) 決勝
- 男子団体 クラス3(車いす) 決勝
9月3日(金)
- 女子団体 クラス9-10(立位) 決勝
- 女子団体 クラス4-5(車いす) 決勝
- 男子団体 クラス6-7(立位) 決勝
- 男子団体 クラス1-2(車いす) 決勝
- 男子団体 クラス9-10(立位) 決勝
パラリンピック卓球団体戦の代表メンバーは?
日本代表選手一覧です。
- 岩渕 幸洋 選手(クラス9)
- 竹守 彪 選手(クラス11)
- 伊藤 槙紀 選手(クラス11)
- 皆見 信博 選手(車いす クラス2)
- 井上 全悠 選手(クラス7)
- 八木 克勝 選手(クラス7)
- 友野 有理 選手(クラス8)
- 竹内 望 選手(クラス10)
- 浅野 俊 選手(クラス11)
- 加藤 耕也 選手(クラス11)
- 古川 佳奈美 選手(クラス11)
このメンバーの中から、男女団体戦でそれぞれ選ばれることになります。
中でも注目は、「クラス9」で世界ランキング5位となっている岩渕 幸洋 選手ではないでしょうか?
この投稿をInstagramで見る
団体戦でメダル獲得となるか、楽しみですね!
まとめ
今回は、パラリンピックの卓球団体戦のルールや日程について見てきました。
日本代表選手はまだ発表されていませんので、発表され次第追記して注目選手も挙げたいと思います。
オリンピックでは大注目となった男女の卓球団体戦でしたが、パラリンピックでも是非注目してもらいたいと思います!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。