東京パラリンピック2020で日本選手のメダルの期待が大きい競技といったら、やはり柔道ではないでしょうか?
日本はパラリンピック柔道において、これまで全ての大会でメダルを獲得してきています!
今回の東京大会では、日本代表選手は全ての階級に出場します。
そこで、今回は「東京パラリンピック柔道のルールや日程や見どころは?日本代表の注目選手も紹介!」と題して、お伝えしていきます。
パラリンピック柔道とは?
パラリンピックの競技を見ると、身体に障がいを持つ選手を対象とした競技が多いですが、柔道は、視覚障がい者のみを対象とした競技となっているのが特徴です。
柔道がパラリンピックで正式競技となったのは、男子が1988年のソウル大会から、女子は2004年のアテネ大会からとなっています。
その柔道には、試合の開始時に健常者の行う試合とは違った独自のルールがあります。
基本的に柔道は、選手がお互いに離れた位置から試合が始まりますよね?
ですが、パラリンピックの柔道は、選手同士が2人ともお互いの襟と袖を持って組み合った状態から始まるんです。
視覚障がいがあっても問題なく競技ができるように、このような工夫がされていますが、それ以外は、オリンピックの柔道とほとんど変わらないルールで実施されています。
パラリンピック柔道のルール
先ほども触れましたが、パラリンピックの柔道の特徴と言えるのが、組んだ状態から始まるということでしょう。
以下に基本的なルールは以下の通りです。
- お互いに組んでから試合を始める。
- 試合中に両手が離れた時は、試合を中断する。その後は試合開始の時と同じ手順で始める。
- 場外規定は、基本的には適用しない。ただし、故意に利用した時は指導の対象となる事がある。
- 試合者が場外に近づいた時は主審が「場外、場外」とコールする。
- 技が決まるか「指導」などの時は、主審がジェスチャーと共に「指導・白」などと分かりやすくコールする。
- 視覚・聴覚障害者の選手には、掌に文字を書きそれを本人の胸の方向に向ける(例:指導はS)。
出典:日本視覚障害者柔道連盟より抜粋
最初の「1」に関してですが、一度組み合ったら、主審が「はじめ」を宣告するまでそのまま待つことになりますが、動くと「指導」が与えられます。
また、オリンピックとは違って、コーチは試合中にコーチ席から選手に指示を与えることが認められています。
コーチが選手の目の代わりとなり、「視覚からの情報を補うようなコーチングを行ってもよい」とされています。
視覚障がいのある選手にとっては、「残り時間」についての情報などは必要不可欠ですからね。
パラリンピック柔道のクラス分けと階級は?
では、視覚障がい者のみでどのようなクラス分けがされているのか?
また、階級はどうなっているのか見てみましょう!
選手の視覚障がいの程度は全盲(B1)・弱視(B2)・弱視(B3)の3クラスに区分されていますが、パラリンピックの柔道は視覚以外の障がいはないため、公平性に問題がないとされています。
そのため、全盲であっても弱視であっても一緒に戦うことになるため、クラス分けはありません。
オリンピックの柔道と同じように体重による階級分けがあり、以下の通り男子7階級、女子6階級で行われます。
【男子】
【女子】
パラリンピック柔道の見どころは?
パラリンピックの柔道は、オリンピックの柔道より体力の消耗が激しい競技だと言われています。
それは、常に相手の選手と組み合った状態で4分間戦い続けるからです。
また、組み手争いがないため、組み合った状態からいかに相手を崩すかが勝負のポイントにもなり、試合開始直後から一本狙いの大技が繰り出されることが多いのも見どころ。
そのため、スピーディーで迫力のある試合が繰り広げられますし、見る側にとっては、4分間のどこで勝敗が決まるのかわからないので目が離せませんよ!
パラリンピック柔道の日程は?
パラリンピックの柔道の日程ですが、
8月27日(金)~8月29日(日)
場所:日本武道館
となっています。
8月27日(金)
【男子】
- 60kg級:平井孝明
- 66kg級:瀬戸勇次郎
【女子】
- 48kg級:半谷静香
- 52kg級:藤原由衣
8月28日(土)
【男子】
- 73kg級:永井崇匡
- 81kg級:北薗新光
【女子】
- 57kg級:廣瀬順子
- 63kg級:工藤博子
8月29日(日)
【男子】
- 90kg級:廣瀬悠
- 100kg級:松本義和
- 100kg超級:正木健人
【女子】
- 70kg級:小川和紗
- 70kg超級:土屋美奈子
パラリンピック柔道の注目選手は?
パラリンピック柔道に出場する日本代表選手一覧です。
【男子】
- 平井孝明:男子60kg級
- 瀬戸勇次郎:男子66kg級
- 永井崇匡:男子73kg級
- 北薗新光:男子81kg級
- 廣瀬悠:男子90kg級
- 松本義和:男子100kg級
- 正木健人:男子100kg超級
【女子】
- 半谷静香:女子48kg級
- 藤原由衣:女子52kg級
- 廣瀬順子:女子57kg級
- 工藤博子:女子63kg級
- 小川和紗:女子70kg級
- 土屋美奈子:女子70kg超級
過去のパラリンピックでメダルを獲得している選手として注目は、男子100kg超級の正木選手(12年ロンドンで金・16年リオで銅)、女子57kg級の廣瀬選手(16年リオで銅)でしょうか。
まとめ
今回は、東京オリンピックでメダルラッシュとなった「柔道」に注目してみました。
パラリンピックでは、視覚障がいのある選手だけが出場できる柔道競技ですが、組み合った状態からの試合となり、組み手争いがないので技の応酬が見どころとなります。
個人戦のみで団体戦はありませんが、全階級に選手を送り込んできた日本代表チーム。
どの選手にもチャンスはありますし、これまでのパラリンピックでは必ずメダルを獲得してきている日本代表ですので、今回の東京でも期待したいと思います!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。